2009年07月21日
村松友視さんの清水みなと名物

7月10日、港の夕焼け。
先日、夕方の情報番組に出演し、大沼氏の清水銀座レポを懐かしむように
コメントされていた清水出身の直木賞作家、村松友視(むらまつともみ)
さんの、新刊がリリースされました。
『清水みなとの名物は わが心の劇団ポートシミズ』です。
氏の幼少期、昭和25年頃の清水の栄寿座というシアターで
美空ひばりさんも在籍していたと言う、劇団『ポートシミズ』が
活動していた。その鮮烈な印象が村松さんの記憶のトゲとなっていたそう。
当時を知る関係者の方々との出会い、貴重な資料をひも解く中で
そのトゲは抜けたんでしょうか?
戦後の清水には、多くの芝居小屋、映画館が多くあったんですね。
これだけのエンターテイメント集団の存在を知る事も大きな収穫。
町内のタバコ屋さんのおじいさんに聞いたら、栄寿座は
軽金の会社慰安でよく芝居を見に行ったと。
親類のお店、港町の仲間のお店も多く登場し、
親しみある清水の風景、清水人気質の表現は
自らを『清水みなと製』と言い、清水を愛する村松さんらしく、
歴史の中に、清水新発見もあるかも。

村松さんも良く通ったという、港橋から巴川を望む。
私も村松さんと同じ『清水みなと製』なのですが、
その差は、豪華客船と洗面器の樟脳船以上の差があるが
この「清水みなと製」という表現、バカ気に入っちゃった。

清水銀座・戸田書店にて購入
『清水みなとの名物は わが心の劇団ポートシミズ』
発行・白水社 ¥2.100+税
〈帯より〉
劇団ポートシミズは、清水の人々が愛でていた栄寿座という伝統的な
舞台と、戦後の開放感を謳歌する市民の中に屹然と花開いた青春群像
だった。単なる街の人気劇団でも、ひとつのジャンルを守る集団でも
なく、戦後の清水みなとのあかるい陽光の中で、市民のセンスと
スイングする比類ないテイストをもつ世界だったのである。
Posted by 八兵衛 at 17:30│Comments(0)
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