2008年01月17日

阪神大震災の体験

今から13年前の今日
八兵衛は神戸の西へ60キロ程の
姫路の研修施設の2段ベツドの上にいた。
1995年1月17日午前5時45分、
私の体が揺さぶられるのを感じ上半身を起こしぼーっとする。
私の尻がベッドの上をホッケーのパックの様に右へ左へ滑る。
2段ベッドの地板は堅いのでその上の布団諸共滑る。
夜明け前の夢だと思った。
施設のあちこちで叫び声が。ゆれが収まる迄、どうする事も出来なかった。
地震対策の進んでいる静岡県人として情けない。
それでも姫路は震度5弱程、震源地の揺れは想像できない。
阪神大震災の体験
その後のニュースで惨状を知る。姫路からの帰途もJR、主要道とも寸断され、
車で、猛ラッシュの中、日本海、滋賀経由で名神に乗り帰る、通常6時間くらいの所、18時間掛かった。

その後、何かできる事はないかと、研修に参加していた、
藤枝、静岡、始め各地の同業者さんと希望者50名程で、
職業を活かした被災地への慰問隊を結成、神戸の知り合いを通じて計画書を提出、
受け入れ先も長田区の小学校に決まった。

なんとか走れるルートがあり、被災地内を優先走行ができる許可証も発行された。
神戸の被害に比べ静岡はなんにもない、普通の毎日。そこから現地に入った我々は、
驚きのあまり声もでない。
阪神大震災の体験
街が歪む、潰れる、傾く、埋もれる、割れる。
日常の、直線で構成された町の景観がないのだ。平衡感覚がマヒしそう、
錯角を起こすトリック博物館のよう。大切な家をなくした方々の事を思うと心が痛む。
現地につき早速行動開始、、資格をもった方々が、マッサージやカット、
調理師さん達が炊き出し大鍋でとん汁を作る。静岡弁と関西弁、噛み合わないが積極的に声を掛ける。
昼間で男性は少なかったが、女性や老人の多くが喜んでくれた。

ただ、失敗したのは、何も被害なく普通に暮らす静岡の人が作った、スタッフの食事。
唐揚げ、ウインナー、サンドイッチ、サラダ、チラシetcと豪華なもの、
それを、避難所のそばで食べてしまって不快な思いをさせてしまった事である。
被災者は菓子パン、水、くらいしかないのである。被災地との温度差から生まれたミス。
何も持たず、被災地の食事情に合わせて行動すべきだったと反省。

被災者の方からは又来てくれといわれたが、メンバーが揃わずできなかった。
継続してこそ、ボランティアとしての役割が果たせると思う。

この地震を契機に行政の防災システム、
ボランティアネットワーク、ライフラインの整備と
日々進歩して来た。しかし、人や行政のの手が入るのは、かなり落ち着いてから。
発災直後は、『自分の身は自分で守る』事が大切。
大地震がいつ起こっても不思議でない地に住む人間として、
有事に何ができるか真剣に考えて準備して行きたいと思う。
阪神大震災の体験
長々と書いてしまったが、体験したものでなければ分からない思い。お許しを。

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Posted by 八兵衛 at 12:46│Comments(2)うっかりもん の つぶやき
この記事へのコメント
 あの大震災の体験を読ませていただき、当時を思い出しました。朝、7時のNHKニュースで大きな地震が関西地方で発生したことは知りましたが、映像は送られてきませんでした。
 会社に行ってインターネットで初めて被害の大きさを知り、また帰宅後ニュース映像を見たときにはこれが日本で起こった災害かと大きな衝撃を感じたものです。
 その後、新潟や能登でも大きな地震が発生しています。この静岡でも近い将来起こることが考えられますが、そのときどんな行動が取れるのか自分でも心配しています。
Posted by 風車風車 at 2008年01月19日 19:10
★==風車さんへ==★

たった今、起こる可能性もあるんですよね。
風車さんと同じ、私もどう行動出来るか分かりません。
時々『今、揺れた』ってシュミレーションしてみる事もあります。
車に乗ってる時、仕事中の時、風呂の時、家族別々の時。

でも実際は、建物の強度とか、時間帯にもよるので、
全く予想出来ません。加えて私の地区は津波も予想されます。

出来る準備は、しておきたいですけど、
正直な処、起こった時は『運を天に任せるしかない』と思ってます。
Posted by うっかり八兵衛うっかり八兵衛 at 2008年01月19日 23:10
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