2010年06月14日
ぶらりチャリ 三保 歴史プチ旅
ちょっと記事が長くなっちゃいました。
先日午後の時間、ロングライドに耐え、サドルにフィットする尻ホッぺをビルドアップすべく、清水港の対岸にある歴史と神話の宝庫であり、富士、駿河湾、松林が織り成す絶景の地、三保をブラチャリしてみました。小学校6年をこの地に通った縁もあり、
懐かしい思いも有りながらのぶらり。
ナビに使わせていただいたマップは、以前頂いたNPO「三保松原・羽衣村」さんが作成した三保まち歩き。三保の成り立ち、歴史については端折ってしまいますが御容赦を。

このマップに印されているメジャースポット、ディープスポットをいくつか回ってみました。長くなってしまうのであまり知られていないスポットを所を少し。
伯良神社


諸説ありますが、天女の羽衣を拾い後に夫となり共に天に昇ったと言われる三保の漁師、伯良(白龍)さんを祀る社。傍らには伯良井戸、清水市保存樹木指定第1号というでっかい楠がある。たまたま通った御夫人にお聞きしたら、詳しく親切、丁寧に説明して下さり、日曜日には社のお祭りがあったそう。
佐久神社とハワイさん



えっ清水に佐久の神社がっ?
ここの本殿は変わっていて、蔵づくり。入り口にしゃもじがぶら下がる。面白い。
別名おしゃもじさんといって検地竿が祀ってあるとか、イボとりの神様とか様々な言い伝え、信仰が入り交じる。駿河国三穂社記には、雙栗神社、則ち猿田彦大神とあるそう境内には保存樹木指定のタブの木があり、近くに在る源為朝伝説にまつわる白縫姫の墓とされる五輪の塔と祠もある。
こちらも先日、年に一度のお祭りがあったそうです。
この案内にあるハワイさん。それらしきものが無いので近所の方にお聞きしたら、この村で一番最初にハワイに渡った「カワグチ」さんという方の呼び名が、いつの間にか「ハワイ」さんと屋号がついてしまったと。そう言えばあった。


三保はこういう屋号がまだ多く残っていて、冊子にもなっているとお聞きしました。なんとも面白い。
ずっと走ってきた本町あたりは蔵の宝庫。やはり歴史を感じる。
源為朝の墓

平安末期の武将で豪勇、射術の名手。ここにも弓が供えてありました。本町に代々源兵衛さんという屋号の家があり保元の乱に破れた為朝が伊豆大島に流される途中時化に遭い源兵衛家の裏三保の浜のに漂着し、当家に身を置く。
この墓は当家の裏にある。遺品に壷や腕があり腕で頭をなぜると頭痛が治るので、くれてやり少なくなったとか。源兵衛墓は三保で一番古い墓と言われる。
また美濃輪の矢通りの由来はいくつか説がありますが、為朝の射た矢がこの通りを抜けて行ったという話しもある。いちろんさんのでっころぼうも為朝にちなんだものらしい。
釣江寺
御穂神社歴代神主の菩提を弔ったお寺。古くは清見寺の末寺として、
現在は南岡町、梅陰寺の管理となっている。
三保の松原
清水灯台から自転車道を飛ばし、鎌ケ崎(地元の方は、「かまっさき」と言うらしい)の松並み木の中の遊歩道をチャリを押して行く。


打ち寄せる、砂をさらう波の音、松並み木を抜ける風の音。時折見掛けるこの地を詠んだ北原白秋、与謝野晶子らの句に
心あらわれ、清々しい。パワースポット、ヒーリングスポットでもある。水飲み場はやっぱり・・松の木。


こんな林の中にも恵比須、西宮神社のちいさな祠が。
松の痛みはやはり多いようで、植樹により新しい木々が育っておりますが、林になるまでには一体何年かかるのでしょう。総ての松、1本1本にはタグが付けられ、活力剤なる物が注入され大切に見守られている。


伝説の主、羽衣の松と羽車神社。

近くの松林の中にジャズBARのような店を見つけた。
三保の松原を後にし、神の道〜御穂神社〜塚間を通って
塚間の船着き場近くにあったお肉屋さんの店先で焼いていた、これが眩しくてつい。


御穂神社の「一の鳥居」「常夜塔」前の塚間から、「塚間の渡し船」水上バスにチャリを乗せて港を横断し日の出に帰還。(大人¥350+チャリ¥100)
午後の時間だけでは、とてもまわりきれない三保の旅。
地域の歴史が代々伝承されているのか、道すがら色々お話して下さった方々がみなさん詳しくて、助かりました。
砂浜、白波、松林、風、富士、昔からこの風景に魅せられる人は多い。歩いてみると世間の喧噪が嘘のような世界が広がる。
しかし、昔と比較して大分様変わりしてしまっているようで、大切にしていきたい風景です。
今度は、朝の時間に訪れてみたくなる三保の風景でした。
美味しい物も色々ありそうです。
参考資料。
・NPO「三保松原・羽衣村」さんが作成した「三保の松原散策マップ」三保生涯学習交流館(清水区三保1074-8 ☎054-334-2230)で入手可能だそうです(無料)
・ふるさと三保 (三保地区まちづくり推進委員会、静岡市清水三保公民館)
Posted by 八兵衛 at 18:32│Comments(0)
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